80年代バブルの幻影

今やオッサンやオバちゃんになってしまった人にしかわからないシリーズ。
柴田恭兵が突然踊って走ったり、舘ひろしが過酷なアクションシーンを見せたり、80年代のバブリーな雰囲気をあますところなく伝えてきます。

しかしこの作品は改めて見ると刑事としてむちゃくちゃ過ぎて笑えます。
警察が簡単に発砲したり、捜査令状無く捜査したり、挙句は恐喝まがい・・・
このノリが許されていた時代といえばそれまでですが、当時はまだ新左翼の武力闘争路線が残っていて、構成員が爆弾作ったり銃火器武装していたりすることがありました。
それでも警察や公安が簡単に発砲することはありませんが、今より爆弾物や銃火器に対する抵抗は薄かったかもしれません。

思えば『シティハンター』も同じ時代で同じノリですね。
あんなに銃弾が飛び交う日本というのは今では想像の埒外になってしまったのか、今の刑事物はリアルに捜査したり、心理描写を濃くしたミステリがほとんどになりました。
ドンパチする刑事物の系譜は『攻殻機動隊S.A.C』や『Psycho Pass』のようなアニメにミステリとの混合として引き継がれたのかもしれません。


あぶない刑事

あぶない刑事

またまたあぶない刑事

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